こんにちは、こかげです。
「うちの子、もしかして不登校かもしれない」
そう感じ始めた頃。一番戸惑い、不安でいっぱいになるのは、実は保護者自身かもしれません。
私もそうでした。何をどうすればいいのか、誰に相談すればいいのか、まったく分かりませんでした。
今日は、不登校が始まったかもしれない「初動」の段階で、私が実際にやったこと・知っておいてほしいことをまとめます。
この記事は「不登校そのものを解決する方法」ではなく、「不登校かもしれないと思った時、まず何をすればいいか」という初動についてお伝えするものです。わが家の経験と、公的な相談先の情報をまとめました。
まず、知っておいてほしいこと
最初にお伝えしたいのは——焦らないでほしい、ということです。
数か月で再び登校できる子もいれば、何年も不登校が続く子もいます。
そして残念ながら、「こうすれば必ず解決する」という答えは、どこにもありません。
だからこそ、最初に親が気負いすぎないことが大切です。私自身、初動で焦りすぎて、息子との関係を悪化させた経験があります。
これから書くことは「正解」ではなく、「こういう選択肢があるよ」という地図のようなものとして読んでいただけたら嬉しいです。
相談先を知っておく
ひとりで抱え込まないために、相談先を知っておくことは大きな支えになります。
学校関係
まずは担任の先生。わが家は私立中学では担任・学年主任、公立中学では担任・学年主任・教頭に相談しました。
そしてスクールカウンセラー。公認心理師・臨床心理士等の資格を持つ専門家で、学校の先生と連携しながら相談に乗ってくれます。ただし、スクールカウンセラーは複数の学校を担当していることが多いので、自分の学校に勤務している曜日・時間を確認しておく必要があります。学校を通じて予約できます。
公的な相談窓口
市区町村の教育相談センター・教育支援センターも心強い存在です。文部科学省のサイトには、地域ごとの相談窓口・教育支援センター・フリースクール等の情報がまとめられています。
探すときは「(お住まいの地域名)教育相談センター」で検索すると見つかります。ただ、そのまま検索するとメインのホームページがヒットして分かりにくいことがあるので、「不登校」という単語を足して検索するのがおすすめです。例:「○○市 教育相談センター 不登校」
また、近年は国の支援も広がっています。文部科学省は「誰一人取り残されない学びの保障」を掲げた不登校対策(COCOLOプラン)を進めており、2026年度は校内教育支援センター(教室とは別の校内の居場所)の設置が大幅に増やされる予定です。学校の中に、安心して過ごせる場所ができつつあります。
このCOCOLOプランで特に知っておいてほしいのは、国が「不登校は問題行動ではない」とはっきり示していること。そして、目標を「学校に戻すこと」だけに置かず、その子に合った多様な学びの場(オンライン学習・教育支援センター・フリースクールなど)を認めているということです。「学校に戻すのがゴール」ではないと国が言ってくれている——それだけで、少し肩の荷が下りるかもしれません。(COCOLOプランについては、別記事で詳しくまとめる予定です)
フリースクール
フリースクールには、民間が運営するものと、公的なもの(教育支援センターなど)の両方があります。わが家も利用しましたが、学校以外の居場所として、選択肢のひとつになります。
家族・親族
公的な窓口だけでなく、身近な人にも助けられました。
私の場合は、実の妹や、すでに子育てを終えた従姉妹。実際に子育てを経験してきた彼女たちは、経験から知っていることがたくさんあります。同じ悩みではなくても、共感してもらえる部分が多く、話を聞いてもらうだけでずいぶん心が軽くなりました。
ただ、誰にでも話すのは少し危険もあります。心ない言葉が返ってきて、かえって傷つくこともあるからです。だからこそ、身近な家族の中でも、普段から信頼している人に話してみることをおすすめします。
専門家のアドバイスも大切ですが、ただ気持ちを吐き出せる相手がいることも、同じくらい大切です。
病院のかかり方・探し方
不登校の背景に、体の不調や心の状態が関わっていることもあります。
わが家の息子は過敏性腸症候群があったため、本当にたくさんの病院にかかりました。自分で探した小児も診てくれるメンタルクリニック、小児科を2件、胃腸専門病院、大学病院、総合病院。
経験から言えるのは、大きな病院は紹介状などが必要になることが多いということです。だからこそ、大きな病院の専門医に診てもらうには、かかりつけ医との連携が一番の近道でした。これは、私の経験です。
まずは「かかりつけの小児科」がおすすめ
一番おすすめなのは、かかりつけの小児科に相談することです。
健診や予防接種で、赤ちゃんの頃から診てくれている先生。その先生は、あなたのお子さんのことをよく知っています。これは、とても大きな安心材料です。
そこで必要があれば、専門病院や大学病院、児童精神科などを紹介してもらえます。
体の症状(腹痛・頭痛・吐き気など)が強い場合は、まず身体的な病気がないかを調べてもらうと安心です。心の専門的なケアが必要なら、思春期外来などにつないでもらえます。
市の窓口で病院を探す場合の注意点
市の相談窓口でも、医療機関のリストをもらえることがあります。
ただ正直なところ、わが家がもらったリストは、ネットで調べた情報とほぼ変わりませんでした。そして、そのリストに載っていても、実際に受診できるかは自分で電話して確認するのが基本です。
特に注意したいのが、子どもを診てくれるメンタルクリニックは数がとても少ないということ。問い合わせても「新規の受付はしていません」と断られることが、わが家でも何度もありました。
だからこそ、まずは「お子さんをよく知っているかかりつけ医」から始めるのが、結局は一番スムーズだと感じています。
ただ、正直に言うと——病院に行けば必ず解決するわけではありません。わが家も薬は効きませんでした。それでも「体に異常がないと分かる」だけで、親の不安は少し軽くなります。
学校への対応で、私が工夫したこと
ここは、わが家なりの工夫です。
まず、私が大切にしていたのは——関わってくれる人を、できるだけ「味方」にするという姿勢でした。
不登校になると、つい学校や先生を「敵」のように感じてしまうことがあります。「ちゃんと対応してくれない」「分かってくれない」と。
でも、先生もスクールカウンセラーも相談員も、基本的には子どものことを思ってくれている人たちです。こちらが身構えて対立すると、相手も身構える。逆に、こちらが信頼して歩み寄ると、相手も親身になってくれる。
だから私は、関わるすべての人を味方にするつもりで接しました。
そしてもうひとつ、心に留めていたことがあります。
それは——関わってくれる人に、完璧を求めないということです。
先生にも、カウンセラーにも、相談員にも、それぞれの立場でできること・できないことがあります。社会に出て働いた経験があれば、想像がつくのではないでしょうか。誰しも、自分の役割の中でできることには限りがあります。
だから私は、その人の立場でできることをしてもらえたら、それで十分だと考えるようにしました。
「やってくれない」と不満を持つのではなく、「これはできますか?」とまず確認する。そして、もし無理なことなら、別の道を探せばいい。
そう考えを切り替えるだけで、自分自身がずっと楽になりました。
関わる人は、完璧ではない。そう心得ておくと、過度な期待でがっかりすることも、相手に苛立つことも減ります。お互いにとって、いい関係でいられるんです。
その上で、具体的にこんな工夫をしました。
①状況は定期的に報告する
こちらから定期的に状況を伝えていました。学校との関係を良好に保つためです。
②連絡を最小限にしてもらう
休みの連絡は専用システムでしたが、毎日「今日も休みます」と入力するのは、地味に親の心を削ります。
そこで担任に丁寧に事情を説明し、逆に「登校する日だけ連絡する」形に変えてもらいました。これで毎日の負担がぐっと減りました。
③「学校の責任にしない」と伝える
これは大事なポイントです。
先生たちは、子どもに何かあった時の責任問題を恐れています。だからこそ過剰に連絡や対応をしようとすることがあります。
私は学年主任や教頭に「学校の責任にはしません」とはっきり伝えました。それによって、お互いに無理のない、最小限のやり取りで済むようになりました。
④給食を止めてもらう
給食費も、行けない日が続くともったいない。わが家は給食をストップしてもらいました。
止め方は、まず担任に「給食を止めることはできますか?」と確認するところから。学校によって対応が違うと聞いたことがあるので、まずは聞いてみるのが一番です。わが家は「もし行ける日があればお弁当を持参します」と伝えて、止めてもらえました。
費用面でいろいろ思うところもありましたが、それ以上に私が感じていたのは——子ども自身が「給食費を払ってもらっているのに行けない」と、罪悪感を抱えているかもしれない、ということでした。
「給食だけでも食べておいで」という声かけもよく聞きます。でも私は、それだけのために登校するのは、逆に本人が辛いんじゃないかなと思っていました。
食事は、楽しく安心できる場所で食べることが何より大切。それが、私の考えでした。
初期の過ごし方
ここは、私が一番遠回りした部分です。
不登校の始まりすぐの頃、私は「せめて勉強だけは」と、手を変え品を変え学習させようとしました。でも——ほとんど無駄でした。(この時の試行錯誤はこちらの記事に書いています)
今振り返って思うのは、不登校の始まりの時期は、勉強に執着しない方がいいということです。
それよりも、毎日を楽しむこと。人生の楽しみ方。自分で生きていく力。家事や買い物など、生活の中でできること。そういったことに目を向けさせる方が、ずっと良かったと感じています。(わが家がどう時間を使ったかはこの記事に書いています)
心が回復してくれば、子どもは自分から「何かやってみようかな」と動き出します。勉強は、その後でいいんです。
正直、私はパニックでした
ここまで偉そうに書いてきましたが——当時の私は、正直パニックでした。
何が正解か分からない。先が見えない。毎日、感情がぐちゃぐちゃでした。
今お伝えしていることは、すべて後から振り返って「こうすれば良かった」と思えるようになったこと。渦中にいる時は、そんな冷静さはありませんでした。
だから、もし今あなたがパニックでも、大丈夫です。それが普通です。
私も、時間をかけて少しずつ、自分の中で消化していきました。すぐに気持ちを整理しようとしなくていいんです。
奔走した日々が、無駄ではなかった
あの頃は本当に、あっちこっちと奔走して大変でした。
たくさんの相談先を回り、いろんな病院にかかり、さまざまな人の意見を聞きました。正直、すぐには受け入れられない言葉もありました。
でも今思えば——多くの人の視点を知れたことは、決して無駄ではありませんでした。
中でも忘れられないのが、ある医師の言葉です。
「学校は、頑張って行く場所じゃない」
最初に聞いた時は、正直ピンときませんでした。「いやいや、でも学校には行くべきでしょう」と、心のどこかで思っていたんです。
でもその言葉は、時間をかけて、じわじわと効いてきました。
今ならよく分かります。あの頃の私は、その言葉を本当の意味で理解できるほど、まだ成長していなかったのだと思います。
子どもの不登校は、親自身が考え方をアップデートしていく過程でもあるのかもしれません。すぐに分からなくていい。いろんな言葉を聞いて、少しずつ自分の中で消化していけばいいんです。
過度な期待をしないこと。それが、結局は自分を守る
最後に、一番大事なことをお伝えします。
不登校を「治す薬」はありません。
そして、誰かが代わりに「治してくれる」こともありません。
病院も、学校も、カウンセラーも、それぞれにできることはあります。でも、根本的なところは——本人が「これは自分の人生だ」と理解し、自分の力で立ち上がり、また一歩を踏み出すしかないんです。
親にできるのは、その時をそばで待ち、支えること。代わりに歩いてあげることはできません。
そしてもうひとつ大切なこと。
その「一歩」は、必ずしも「再び学校に行くこと」ではありません。
通信制高校でもいい。フリースクールでもいい。働くことでもいい。本人が「これでいこう」と思える道なら、それが正解です。
「学校に戻ること」だけをゴールにすると、親も子も苦しくなります。私自身、それに気づくのに長い時間がかかりました。
答えはない。でも、それでいい
不登校に、決まった正解はありません。
数か月で戻る子もいる。何年もかかる子もいる。まったく別の道に進む子もいる。
わが家の息子は、約2年の不登校を経て、通信制高校へ進みました。(その後の様子は通信制高校3か月レポートに書いています)
あの頃の私は「もう出口はない」と思っていました。でも、出口はちゃんとありました。形は思っていたものと違ったけれど。
今、不登校の入り口で戸惑っているあなたへ。
焦らなくて大丈夫。まずは、あなた自身が少し肩の力を抜くことから始めてください。
最後まで読んでくださり、ありがとうございました。


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