不登校の子どもと裁判所傍聴へ|学校では学べない社会のリアルを体験した日

不登校のこと

こんにちは、こかげです。

学校に通っていれば当たり前にある遠足や社会見学。不登校になると、そうした機会が減ってしまい、「色々な経験をさせてあげられないな……」と感じる親御さんも多いのではないでしょうか。私もその一人でした。

でもある時、ふと思ったのです。「学校が用意してくれないなら、わが家なりの社会見学をすればいいんじゃない?」

この記事では、不登校だった中学生の息子と裁判所傍聴へ行った日のことをお伝えします。裁判所は誰でも無料で傍聴できる場所。学校では学べない「社会のリアル」を体験できた一日を、親目線で綴ります。不登校で社会見学の機会が減って悩んでいる親御さんの、ヒントになれば嬉しいです。

そう考えるようになってから、わが家では平日の時間を活用して様々な場所へ出かけるようになりました。結論から言うと、その中でも特に印象深かったのが「裁判所傍聴」です。社会の厳しさだけでなく、人が過ちを犯す背景や、更生という考え方まで知ることができたからです。

最初の社会見学先に裁判所を選んだ理由

わが家のオリジナル社会見学。その最初の目的地に裁判所を選んだ理由は2つありました。

理由① 息子が「本物」を見たがっていた

息子は中学生の頃、学校行事で裁判所見学に行ったことがありました。でも帰宅後の感想は、「思ってたのと違った」でした。

見学したのは使われていない法廷。ビデオを見たり説明を聞いたりする内容が中心だったそうです。もちろん学校行事としては十分価値があります。ただ息子は、「本当に裁判しているところを見てみたい」と思ったようでした。

理由② 私自身も興味があった

もう一つは私自身の興味です。仕事を通じて、ある弁護士さんと関わる機会がありました。

それまで私の中には、「弁護士=真面目で堅苦しい人格者」という勝手なイメージがありました。ところが実際は驚くほど自由で人間味のある方だったのです(笑)。その時、「裁判って実際どんな雰囲気なんだろう」という興味が湧きました。

息子に話すと、「それなら見てみたい」と即答。こうして親子で裁判所へ向かうことになりました。

平日の電車で感じた息子の不安

当日、地下鉄に乗りながら息子がぽつりと言いました。「中学生が平日の昼間に電車乗ってたら、変に思われへんかな」

不登校中の子どもにとって、平日の外出は意外とハードルが高いものです。でも実際には、誰も息子を気にしていませんでした。通勤中の会社員。外国人観光客。買い物帰りの高齢者。みんなそれぞれ自分の目的で移動しています。

その様子を見ながら、「平日の昼間は学校にいるべき」という思い込みは、案外自分たちの中にあるだけなのかもしれない。そんなことを感じました。

裁判所で見た「社会のリアル」

裁判所は誰でも自由に傍聴できます。とはいえ、実際に行くまでは少し緊張しました。

セキュリティチェックを受けて中へ入ると、そこには様々な人がいました。法学部らしき学生。熱心にメモを取る人。記者らしき人。静かに座る高齢のご夫婦。テレビの中だけの世界だと思っていた裁判所が、急に身近な場所に感じられました。

ロビーにある開廷表を見ながら、私たちはある刑事事件の法廷へ入りました。

重大な刑事事件から学んだこと

たまたま最初に傍聴したのは、重大な刑事事件でした。被告人が入廷する姿。張り詰めた空気。検察官と弁護士のやり取り。一つひとつが想像以上に重く、現実味を帯びていました。

そこにはテレビドラマのような派手さはありません。ただ淡々と事実が積み上げられていきます。人がなぜ過ちを犯したのか。その背景には何があったのか。そして、その責任をどう考えるのか。

息子も私も、気づけば時間を忘れて聞き入っていました。教科書では学べない「人間の複雑さ」がそこにはありました。

数日後、息子は一人で判決を聞きに行った

私が驚いたのは、その後です。数日後、その事件の判決公判がありました。息子は、「ちょっと行ってくる」と言って、一人で裁判所へ向かったのです。

しかも注目事件だったため傍聴券は抽選。長い列に並び、運良く当選したそうです。

帰宅した息子は珍しく真剣な顔で話してくれました。裁判長が被告人に向けて語った言葉。涙を流す家族の姿。厳しい判決だけではなく、更生への願いが込められていたこと。

人は間違うことがある。でも、その後の人生まで含めて考える人たちがいる。そんな社会の一面を知る機会になったようでした。

学びは学校の中だけにあるわけじゃない

不登校になった頃の私は、「学校に行けない=学びが止まる」と思っていました。だから焦っていました。

でも今振り返ると、学びの場は学校だけではありません。裁判所。博物館。美術館。歴史ある街並み。学校の外にも、子どもの好奇心を刺激する場所はたくさんあります。

もちろん学校教育の価値は大きいです。でも今のわが子に学校が合わない時期なら、「別の学び方を探してみよう」、そんな柔軟な視点を持つことも大切なのかもしれません。

まとめ|学校の外にも学びはたくさんある

不登校になると、「学校に行けていない」という部分ばかりに目が向いてしまいます。でも視点を変えると、平日の自由な時間だからこそ体験できる学びもあります。

裁判所。博物館。美術館。社会見学。学校の外にも、子どもの好奇心を育てる場所はたくさんあります。

焦らなくて大丈夫です。その子に合った学び方を、一緒に探していけばいい。裁判所傍聴は、わが家にとってそんなことを教えてくれた特別な一日でした。

👉 学校の外で見つけた学びとして、わが家では「おうち調理実習」にも取り組みました。思った以上に自立につながった体験は、こちらの記事に書いています。

👉 平日だからこそできた経験として、息子が普通列車で岡山へ日帰り一人旅をした話もこちらの記事にまとめています(交通系ICで大失敗した話です・笑)。

最後まで読んでくださり、ありがとうございました。

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