不登校の卒業式。第三の卒業式を選択して卒業証書を受け取った。

不登校のこと

こんにちは、こかげです。

「卒業式に出られなかったら、卒業証書はもらえるの?」「高校進学に影響はないの?」

そんな不安はもちろんあります。でも、それ以上に、「卒業」という大切な節目を迎えられなかったことに、お子さんも、お母さんも、心の整理がつかないまま不安を抱えている方も多いのではないでしょうか。

わが家の息子も、中学時代は不登校でした。卒業式には参加せず、後日、校長室で卒業証書を受け取りました。

この記事では、不登校だった息子の卒業について、親目線で正直にお伝えします。「不登校でも卒業できるの?」「卒業証書はもらえるの?」「卒業式に出なかったら高校進学に影響する?」そんな不安を抱えている保護者の方の参考になれば嬉しいです。

不登校でも卒業できる?

まず最初にお伝えしたいことがあります。

不登校でも中学校は卒業できます。

私自身、不登校が長引くにつれて、「出席日数が足りなくても卒業できるのだろうか」と不安になった時期がありました。でも息子は無事に卒業しました。

卒業式に出席したかどうかと、卒業できるかどうかは別の話です。まずは安心してください。

「第三の卒業式」とは?

私は勝手に「第三の卒業式」と呼んでいます。不登校の子どもの卒業式には、いくつかのパターンがあるからです。

  • 通常の卒業式に参加する
  • 少人数で別時間に実施してもらう
  • 校長室などで個別に卒業証書を受け取る

わが家は三つ目の形でした。

私は勝手に、「卒業式に出なければ卒業証書はもらえない」と思い込んでいました。でも学校は、子どもの状況に合わせて柔軟に対応してくださいました。

息子は通常の卒業式には参加しませんでした。親としても、正直なところ「周りの目が気になるのではないか」という不安がありました。だから個別での卒業証書授与という形を選びました。

第三の卒業式は、思っていたより穏やかな時間だった

わが家の第三の卒業式は30分ほどでした。春休みに入ってから、生徒が少ない日に学校へ行きました。

制服ではなく、いつものパーカー姿でした。校長先生から卒業証書を受け取り、その後は先生方と雑談をしていたそうです。卒業証書を渡して終わり、という事務的なものではありませんでした。

私はその様子を見ていて、「先生と生徒」という関係が少し変わる瞬間なのかもしれないな、と感じました。

これまでは学校へ行く・行けない、課題を出す・出さない、そんな話題が中心でした。でも卒業の日は違いました。一人の人として、次のステージへ進む息子を送り出してくださっている。そんな空気を感じました。

不登校だったからといって、卒業を祝ってもらえないわけではありません。むしろ先生方は、それぞれの形で卒業を見届けようとしてくださっていたのだと思います。そのことが、とてもありがたかったです。

卒業証書と、息子のひとこと

第三の卒業式の日に、卒業証書と通知表をいただきました。

卒業証書はしばらく部屋に無造作に置かれたまま。息子的には特に興味もない様子でした。

数日後、主人が少しからかうように、「ちょっと見せてや」と卒業証書を手に取りました。台紙カバーを開くと、息子の名前が毛筆でとても綺麗に書かれていました。

卒業証書そのものより、そこに書かれた文字に目を留めていた息子。

「すごいな。こんな字、書けたらいいな」

その一言を聞いて、「あぁ、やっぱりこの子らしい」と思いました。卒業証書ではなく、文字の美しさに目を向けるこの子の視点が、なんだか愛おしかったです。

義務教育という”区切り”が外れた

中学校を卒業したとき、私が感じたのは「自由になれた」という気持ちでした。私にとっては、義務教育という”区切り”が外れた感覚です。

「本来は行くべき場所があるのに、行けていない」。そんな罪悪感から解放された気がしました。

卒業した日から、息子はもう義務教育の生徒ではありません。学校からの連絡もなくなります。もちろん進学先は決まっていましたが、それでも一つの区切りでした。

後日、中学校に関する教材や書類を整理していました。その中に三学期最後の通知表があり、少しだけ胸がチクリとしました。でも、もう見る必要はないなと思い、そのまま処分しました。先生方も次の新入生を迎える準備をしている。私たちも次へ進む時期なんだなと思いました。

「通知表が1ばかりだけど、高校に行けるの?」という不安を抱えている方へ。通知表が悪くても高校進学できた理由は、こちらの記事に書いています。

不登校の卒業式について、よくある質問

ここからは、卒業前の私自身が気になっていたことをQ&A形式でまとめます。

Q. 卒業証書はもらえますか?

もちろん、もらえます。わが家は校長室で受け取る形でした。

また、学校へ行くことが難しい場合は、保護者が学校へ受け取りに行くケースもあります。私の知っている方は、学年主任の先生が自宅まで届けてくださったそうです。対応は学校によって異なると思いますので、まずは相談してみることをおすすめします。

Q. 卒業証書は卒業式の日にもらわないと受け取れませんか?

学校によって対応は異なりますが、わが家は後日、校長室で受け取りました。「卒業式に出られないと証書がもらえない」ということはありませんでした。まずは学校に相談してみてください。

Q. 卒業式に出なかったことを後悔していますか?

わが家は後悔していません。もちろん感じ方は人それぞれです。

今振り返ると、卒業式に出席したかどうかよりも、その後の高校生活の方がずっと大きな出来事でした。周囲の期待ではなく、お子さん本人の気持ちを大切にするのが一番だと思います。

Q. 親は出席した方がいいのでしょうか?

家庭それぞれだと思います。わが家は出席しませんでした。息子が一人で学校へ行き、卒業証書を受け取りました。親が同席するケースもあると思いますので、学校と相談しながら決めれば良いと思います。

Q. うちの子だけ特別扱いではありませんか?

私はそうは思いませんでした。わが家の場合も学校から提案していただいた形でした。先生方は、不登校だった子どもたちにも卒業証書を渡したい、卒業をお祝いしたいという気持ちで動いてくださっていたように感じます。

Q. 卒業式に出なかったら高校進学に影響しますか?

わが家の場合は全く影響ありませんでした。卒業後は通信制高校へ進学しています。卒業式への出席と高校進学は別の話です。

👉 不登校だった息子の、通信制高校での今の様子は通信制高校3か月レポートに書いています。

長い人生の、一瞬の出来事

卒業式は、一日で終わります。でも、子どもの人生は、その先もずっと続いていきます。

だから私は今、「卒業式に出られたか」よりも、「ここまで歩いてきたこと」を大切にしたいと思っています。

卒業できたこと。ここまで生き抜いてくれたこと。次の一歩を踏み出そうとしていること。その方が、ずっと大切でした。

卒業証書を見て、「こんな字、書けたらいいな」とつぶやいた息子の言葉の方が、私には今でも印象に残っています。

不登校の時期があっても、人は前に進めます。

もし今、お子さんの卒業式を前に悩んでいる方がいたら、どうか焦らないでください。卒業の形は一つではありません。わが家の経験が、少しでも参考になれば嬉しいです。

最後まで読んでくださり、ありがとうございました。

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